SESという働き方は、多様な現場を経験できる一方で、「このままずっと現場を転々とするのか?」「市場価値は上がっているのか?」という不安がつきまとうものです。特に30代が見えてくると、その焦燥感は強くなります。
しかし、SESで培った現場適応力と技術の基礎は、次のステップへ踏み出すための基盤となります。この記事では、将来に不安を感じているSESのシステムエンジニア・インフラエンジニアが、新たなキャリアプランを描くための5つの選択肢を解説します。
SESエンジニアが将来に不安を抱く理由
SESエンジニアが将来のキャリアに不安を感じやすい背景には、次のような原因があります。
①スキルアップが不安定な状態にある
SESでは、自分の意思とは無関係に配属先や担当業務が決まるケースが少なくありません。「クラウドを学びたい」「設計に関わりたい」と考えていても、現場都合が優先され、希望する技術領域に触れられないこともあるでしょう。その結果、望まない運用・保守業務や単純作業が長期間続き、スキルの伸びを実感できない状況に陥りがちです。
②キャリアが分断されやすい
SESでは、数ヶ月〜数年単位で現場が変わることが一般的です。そのため、技術スタックや業務内容が現場ごとにリセットされ、特定の技術や業界知識を一貫して積み上げにくいという課題があります。履歴書を振り返ったときに、「幅広い経験はあるが、強みと言える軸が見えにくい」という状態になってしまうことも少なくありません。
③「35歳の壁」への恐怖
SESの現場には、体力や瞬発力が求められる業務も多く存在します。年齢を重ねたときに、単価に見合う専門性やマネジメントスキルが身についていないと、次の現場が見つかりにくくなるという不安が現実味を帯びてきます。「このまま年齢だけ重ねて大丈夫だろうか」という漠然とした恐怖が、キャリアへの焦りにつながります。
システムエンジニア・インフラエンジニアがこうした将来不安を解消するには、ただ案件に身を委ねる「流されるキャリア」から、自分の意思で方向性を選ぶ「自ら選ぶキャリア」へとシフトすることが不可欠です。
エンジニアの5つのキャリアプラン
システムエンジニア・インフラエンジニアには、技術を極める道やマネジメントの道など、いくつかのキャリアが考えられます。「数年後にどんなエンジニアとして評価されたいか」を考え、キャリアプランを見直してみましょう。
新たな技術領域を開拓するスペシャリスト
特定の技術領域に特化し、エンジニアとしての市場価値を高めていく技術志向のキャリアです。クラウド(AWS/Azure/GCP)、サイバーセキュリティ、データサイエンス、AIなど、需要が高く専門性が求められる分野は年々広がっています。
「この分野なら〇〇さんに任せたい」と指名される存在になれば、案件の選択肢が広がり、報酬や年収アップにもつながりやすくなるでしょう。
スペシャリストを目指す上では、ベンダー資格(AWS認定など)による客観的なスキル証明が有効です。加えて、現職の案件の中で関連するタスクを積極的に拾い、実務経験として履歴書に書ける状態にしておくことが、説得力のあるキャリア形成につながります。
プロジェクトリーダー・マネジャー
技術力に加えて、人・スケジュール・品質・コストを管理する役割を担うキャリアです。技術トレンドに左右されにくく、年齢を重ねても需要が高い点が大きな特徴です。
プロジェクトリーダー(PL)やプロジェクトマネジャー(PM)には、進捗管理、リスク管理、顧客や社内との折衝といったマネジメントスキルが求められます。マネジャー職は役職に直結しやすく、年収レンジが高いことも魅力です。
SESの現場では、「指示を待つ側」に留まらず、リーダー役を自ら買って出る姿勢が、次のキャリアへの足がかりになります。
特定の業界・領域に強い会社に転職
「金融に強い」「ECサイト構築に特化している」「製造業向けDXに実績がある」など、
特定の業界・業務領域に強みを持つ企業へ転職することで、“技術+業界知識”という武器を身につけるキャリアです。
IT知識と業界知識の掛け合わせは、代替が効きにくく、企業から重宝されます。単にコードを書くエンジニアではなく、「なぜこのシステムが必要なのか」「業務をどう変えたいのか」を理解し、ビジネス視点で提案できる人材へと成長できます。
将来的に、ITコンサルや企画寄りのポジションをめざしたい人にも適したキャリアです。
SIerに転職する
SESとして客先常駐する立場から、プロジェクト全体を請け負うSIer(システムインテグレーター)側へ移るキャリアです。
SIerでは、要件定義・基本設計といった上流工程に携わる機会が増え、大規模プロジェクトの全体像を俯瞰しながら仕事ができます。ドキュメント作成能力や、システム全体を捉える設計視点、関係者との調整力といったスキルが求められます。
「手を動かすだけでなく、システムを設計する側に回りたい」というエンジニアにとって、挑戦しがいのある道です。
BPO企業でキャリアパスを踏む
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは、企業の業務プロセスの一部を外部の専門企業が担うサービスです。近年は、BPOの現場でお客様企業のDX推進を担うケースが急増しており、ITエンジニアの活躍の場が広がっています。
BPO企業では、単なる運用・保守に留まらず、業務プロセスの可視化、IT導入による業務改革、新しい業務フローの設計など、業務をイチから組み立てる経験ができます。多様な業界・業種のお客様企業のプロジェクトに携わるので、ひとつのシステムにとどまらず、技術力を磨きながら知見を広げていける環境も魅力です。
さらに、大手BPOでは、エンジニア向けの研修制度やキャリアパスが整備されており、将来的にコンサルタントや管理職へ昇進する道も開かれています。ビジョンを明確に描けるので、キャリアへの不安も払拭できるでしょう。
「技術力も磨きたい」「マネジャーとしてのスキルも身につけたい」…そんな刺激のある環境を求めるエンジニアにとって、BPOは魅力的な選択肢のひとつです。
まとめ - エンジニアのキャリアプランを実現するステップ
システムエンジニア・インフラエンジニアのキャリアには、技術を極めるスペシャリストの道、マネジメントへ舵を切る道、さらにはビジネスや業務改革に深く関わる道など、さまざまな選択肢があります。
キャリアプランを描く上で重要なのは、自分がどの領域で価値を発揮したいのかを見極めることです。そのためにも、これまで培ってきたスキルや経験を棚卸しし、「これから伸ばしたい強み」「将来なりたいエンジニア像」を整理することが、キャリア形成の第一歩となります。
トランスコスモスBPOでは、上流工程を経験したい方、マネジメントスキルを磨きたい方など、多様なキャリア志向を持つシステムエンジニア・インフラエンジニアを募集しています。仕事内容や今後のキャリアステップ、求人の詳細について知りたい方は、ぜひ採用サイトをご覧ください。